【Web制作の発注NG5選】プロが解説する失敗しない依頼方法
ホームページ制作を依頼する際のよくある失敗や注意点を紹介。発注前に確認すべき5つのNG例を、制作会社の視点でわかりやすく解説します。
はじめに
はじめてホームページ制作を依頼する中小企業の担当者さまはとくに「何からどう伝えればよいか分からない」と悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
ホームページはただ「お願いすれば勝手にできあがる」ものではありません。目的や準備が不十分なままだと、あとで後悔するケースも少なくありません。
今回の記事では、そのような後悔が起きないよう、よくある「やってはいけない発注方法」をご紹介します。
「とにかく安く済ませたい」と金額だけを重視する
費用は確かに重要な要素ですが、「とにかく安く作りたい」とだけ考えてしまうと、あとで後悔するケースが多くあります。
安価なプランでは、修正回数が限られていたり、テンプレートの制限が厳しくカスタマイズが難しかったりすることも。また、必要な内容が含まれていないままプロジェクトが進み、結果的に追加料金が発生する場合もあります。
安さの裏に潜む「見えないコスト」

1. 機能の制限と追加料金
テンプレート型CMSでは、後から機能を追加しようとすると高額なカスタマイズ費用がかかることも。
2. デザインの陳腐化・差別化の難しさ
汎用テンプレートだと他社と似た印象になり、ブランドイメージの強化が難しくなります。
3. サポート体制の不足
格安プランでは問い合わせ対応が限定的で、問題が発生した際に自社で解決しなければならないことも。
4. 品質の低いサイトによる機会損失
SEOやユーザー体験が不十分なサイトでは、見込み客を逃してしまいます。
納期と予算のバランスも大切に
実際の制作現場では、「限られた期間と予算の中でどう成果を出すか」という現実的な判断も必要になります。
たとえば、一次公開では主要ページのみを先行公開し、採用ページなどを後日追加公開する方法や、先にコーポレートサイトをリニューアルしてから採用サイトを整える段階的な進め方も可能です。
ご要望や優先順位に応じて柔軟に対応できますので、まずは率直にご相談いただければと思います。
予算に見合った内容で、自社の目的に合う提案をしてくれる制作会社を選ぶことが大切です。
💡チェックポイント
- 安さだけで選んでいないか?
- 修正やサポート範囲を確認したか?
- 将来的な拡張(更新や機能追加)を考慮しているか?
見積もりについてのご相談もお気軽に!
目的があいまいなまま「とりあえずWebサイトを作りたい」とスタートする
「10年以上前に作成したので、なんとなく見栄えのいい感じに作り替えてほしい」「とりあえず会社のサイトが必要だから作りたい」など、目的が曖昧な状態で依頼すると、完成後に「なにか違う」「これでよかったのか?」と感じることがあります。
“とりあえず”が悪いわけではありません
実際、「とりあえず会社のサイトが必要だから」というきっかけでスタートするケースは少なくありません。
ただし、そのまま明確なゴールを決めずに進めてしまうと、途中で方向転換が起きやすく、修正や手戻りが多くなります。
「なぜ作るのか」「誰に何を伝えたいのか」を早い段階で整理することで、制作会社も目的に沿った提案ができ、結果的にスムーズに進められます。
曖昧な目標が引き起こす「ミスマッチ」と「手戻り」

曖昧なまま進めると起きやすいこと
- 制作会社との認識のズレ
目的が不明確だと、最適な提案ができず、完成後に「イメージと違う」というギャップが生まれやすいです。 - 修正や差し戻しの増加
方向性が定まらないまま進むことで、デザインやコンテンツの修正が頻繁に発生し、結果的に納期遅延や追加コストに繋がる可能性が高いです。 - サイトの成果が出ない
ターゲットユーザーやゴールが不明確だと、サイト訪問者が何をしていいか分からず、問い合わせや購入に繋がりにくくなります。
誰に、何を伝えたいのか。最低限の目標設定をしておくことが大切です。
💡最低限のゴール設定3つ
- 誰に見てほしいサイトか
- 何を伝えたいのか
- 見た人にどんな行動をしてほしいか(問い合わせ・採用応募など)
社内で意思統一ができていないまま進める
ホームページ制作では、「担当者」と「経営者」「現場スタッフ」などの間で意見が食い違うケースが少なくありません。
たとえば、担当者が制作会社との打ち合わせを進めていたものの、途中で経営層から「やっぱり方向性を変えたい」と言われ、デザインを作り直すことに…。結果的にスケジュールも費用も大幅にずれ込んでしまう、といったことが実際にあります。
こうしたトラブルを防ぐには、社内であらかじめ意思統一をしておくことが大切です。
とくに、制作過程で確認や判断が必要になる「中間レビュー」や「最終レビュー」には、経営層も含めて参加できるようスケジュールを組み込むとスムーズです。
🗒️プロジェクト前に決めておきたいこと
- 目的・ゴールの共通認識
- 意思決定者を明確にする
- 優先順位を絞る
必要な情報を整理せずに進める

Webサイトに掲載するテキスト原稿や写真、動画などの素材はもちろん、「何を載せるのか」「どのページにどの情報を配置するのか」といった全体の情報整理は、制作をスムーズに進めるために欠かせない大切な準備です。
これらの準備を後回しにしてしまうと、制作会社がデザインやコーディングを進められず、プロジェクト全体が遅延しがちです。また、途中で情報が足りなくなったり、急いで作った素材や原稿では品質が低く、サイト全体の印象を損ねてしまう恐れもあります。
スムーズな進行のためには、制作開始前や初期段階で「どんな情報が必要か」「誰が用意するか」を明確にし、社内で共有しておくことが重要です。
もし素材の準備や原稿作成に不安がある場合でもご安心ください。弊社では、プロのカメラマンによる撮影や、原稿作成のサポートも行っています。一緒に情報を整理するところからお手伝いいたします。
🔍 制作前に確認しておきたいこと
- 掲載するページの一覧(会社概要/事業紹介/採用情報など)
- 各ページに何を載せたいか
- 原稿・写真素材、会社のロゴなどを「誰がいつ用意するか」
「全部おまかせ」で丸投げする
「プロに全部任せます!」という姿勢は、一見信頼のようにも見えますが、情報が不足しているとイメージ通りのものにはなりません。
とくに“伝えたい中身”が曖昧なままでは、どんなにデザインが整っていても成果に結びつきません
「丸投げ」では生まれない、Webサイトの「らしさ」
制作会社はWebサイト制作のプロですが、貴社のビジネスの「核」や「こだわり」、ターゲット顧客のニーズをもっとも深く理解しているのは貴社自身です。それらが制作会社に十分に伝わらなければ、どこにでもあるような無個性なサイトになってしまうリスクがあります。
Webサイトは作って終わりではなく、運用で成果を出すものです。そのためには、制作会社とクライアントが一体となって課題解決に取り組む姿勢が重要です。
参考にしているサイト、好みのデザイン、競合他社、企業の雰囲気など、具体的な情報を共有いただくことで、よりスムーズで的確な提案に繋げることができます。例えば、「なぜそのデザインが良いと感じるのか」といった背景を伝えるだけでも、認識のズレを防ぐのに役立つでしょう。
💡共有すると効果的な情報
- 参考にしているサイト・理由
- 好みのデザイン・トーン
- ターゲット顧客やよくある質問
- 自社の強み・選ばれる理由
サイト制作に関するお困りごとを一緒に解決します!
まとめ:信頼できる制作パートナーと目的を共有しよう

発注の段階ですべてが決まっていなくても、もちろん大丈夫です。
大切なのは、制作会社を「相談相手」として見ていただくこと。「ホームページで何をしたいか」「現状の困りごと」「競合他社との違い」などをざっくばらんに共有してもらえるだけでも、提案の質は大きく変わります。
失敗を避けるための第一歩は「対話」から
この記事では、Webサイト制作における「やってはいけない発注方法」を5つご紹介しました。これらの失敗を避けるための共通の鍵は、制作会社との密な「対話」と「情報共有」にあります。
安さ・早さだけで判断せず、「伝えるべきこと」を整理して相談するのが成功の第一歩です。今回ご紹介したような「やってはいけない発注」を避けることで、よりスムーズに、納得のいくWebサイトが完成するはずです。
弊社では、初回のヒアリングから目的の整理・構成提案までを丁寧に行い、「伝わるホームページづくり」をサポートしています。
ホームページ制作をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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✏️ Remedia Blog 編集部
株式会社リメディアのコンテンツ編集部です。Web制作やマーケティングなど、Webに関する情報を発信しています。