デザイン修正がスムーズに進む!Web担当者が知っておきたいフィードバックのコツ5選
「どう伝えればいいか分からない…」を解決しませんか?制作会社へのフィードバックをスムーズにする5つのコツを紹介します。好みではなく“目的”を共有し、デザイナーとのすれ違いを減らしましょう。
デザイナーにうまく伝わらない?
提出されたデザイン案を見たときに、「悪くはないけど、なんか違う…」と感じることはありませんか?
Web制作の現場では、この”なんとなく違う”という感覚的なフィードバックが、実は一番難しい課題です。
それは発注者のセンスや表現力の問題ではありません。単に、デザイナーと発注側の「言葉の辞書」が少し違うだけなのです。
今回は、実際の制作現場でよくあるすれ違いを交えながら、デザイナーにあなたの意図が的確に伝わり、制作が迷いなく前に進むフィードバックのコツを5つご紹介します。

「なんとなく…」ではなく、少しだけ理由を添えてみる
感覚的な言葉は、時に誤解を生みます。
あるお客さまから「シンプルで少し寂しい感じがします」と言われたことがありました。私たちはBtoBサイトとして信頼感を醸成するような方向性を狙ったつもりでしたが、よく聞くと、「かっちりしすぎた印象を変え、企業の柔軟性や、枠に捉われない明るいイメージを打ち出したい」とのこと。
その一言で、デザインに対する具体的な修正方針が明確になりました。
「寂しい」「派手」「おしゃれ」などの感覚的な言葉でも、「なぜそう感じたか」を添えるだけで、デザイナーは意図を汲み取れます。

| 感覚的な言葉 | 隠れた意図(例) | デザイナーが汲み取る要素(例) |
|---|---|---|
| 派手 | 落ち着きがない、信頼感に欠ける | 色の彩度が高い、使用色が多い |
| 地味 | 印象に残らない、活気がない | 色の彩度が低い、写真が小さい |
| おしゃれ | 洗練されている、トレンド感がある | フォントの選択、余白の使い方 |
好みではなく「目的」を共有する

デザインに対する「好き・嫌い」は誰にでもありますが、デザイナーが一番重視しているのは「見た目」よりも「目的」です。
デザインは「アート」ではなく、「課題解決のための設計図」です。あなたの「好き」という感覚が、本当にサイトの目指すビジネスゴールに貢献するのかを、一度立ち止まって考えてみましょう。
好みを伝えるときは、「なぜその方がいいと思うか」まで客観的な目的とセットで伝えるのがおすすめです。
❌NG例
「青色が好きなので、もっと全体的に青色にしてほしい」
⭕OK例
「このページは問い合わせを増やしたいので、特にCTA(ボタン)周辺は、心理的な安心感と親しみやすさを演出できる柔らかい色味にしてほしい」
たとえば「安心感を出したい」という目的を聞けば、同じ青色を使用する場合も、彩度を落とした柔らかい印象の青色を使用するなど、デザイナーはすぐに具体的なデザインの方向性を見つけられます。
参考サイトの共有は、遠慮しなくて大丈夫
「他社のサイトを例に出すのは気が引ける」という方もいますが、むしろ大歓迎です。具体的な参考があると、言葉では伝えにくいイメージのズレを一気に減らせます。
特に、構成・色合い・トーン・写真の使い方などの“感覚的な要素”ほど、言葉よりも視覚情報で共有した方が早く伝わります。
単にURLを貼るだけでなく、「このサイトのどの要素」が気に入っているのかを明確に伝えることで、あなたの意図が伝わります。
例えば、
- 「このサイトのメインビジュアル(トップの写真)で、大きく写真を使っているところが好きです」
- 「このサイトのようなやわらかい色や、落ち着いた色の組み合わせを取り入れたいです」
- 「この会社のトップページの文字の大きさや、余白の感じが好みです」
このように、「デザインの要素を分解して」具体的に伝えてください。デザイナーはあなたのイメージしている内容を理解し、デザインに反映させることができます。
ユーザー視点の感想は、デザイナーにとって非常に有益
「初めて見る人だと、どこから読めばいいかわかりにくいかも」
「スマホでボタンが少し押しづらいですね」
こうした感想は、専門用語ではなくても非常に貴重です。なぜなら、それが実際のユーザーが感じる“リアルな声”に近いからです。
単なる「個人的な感想」ではなく、「想定しているユーザー(ペルソナ)目線」で伝えることを意識しましょう。
【ユーザー視点のフィードバック例】
「うちのメイン顧客である50代の女性だと、この薄い文字色は少し読みにくく感じるかもしれませんね。コントラストを強めにできませんか?」
こういったフィードバックがあれば、デザイナーは効果的な改善(フォントサイズを上げる、コントラストを強くするなど)をすぐに実行できます。
デザインに関するお困りごとがあればご相談ください
修正は「優先順位」をつけて伝える
一度に多くの修正をお願いしたいときこそ、「ここは必ず直したい」「ここはできれば」など、優先順位を伝えてください。
デザインは、一つの要素を修正すると、文字サイズ、余白、レイアウトなど他の要素のバランスにも影響を及ぼします。
例えば、「このボタンの色だけ変えてほしい」という指示でも、額面通りにその修正だけを行うと、全体の印象がちぐはぐになることがあります。
優先度の低い修正を先に伝えてしまうと、後の大きな修正で手戻りが発生し、かえって制作期間が伸びてしまう原因になります。
まとめ
デザイナーにとって、フィードバックは「ダメ出し」ではありません。
「うまく言葉にできない」という状態も、決して悪いことではありません。私たちは、その“なんとなく”を言葉にするお手伝いをしながら、貴社の思いをデザインという形にしていきます。
伝えることに迷ったときは、遠慮なく「感覚」で話してください。
「どう伝えればいいか分からない」「自分の言葉でうまく表現できるか不安」と感じる場合でも、意図を汲み取るためのヒアリングを重ね、寄り添いながらプロジェクトに伴走いたします。
Webサイトに関するお悩みは、どうぞ私たちにお任せください。
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✏️ Remedia Blog 編集部
株式会社リメディアのコンテンツ編集部です。Web制作やマーケティングなど、Webに関する情報を発信しています。